Excel関数の種類を大まかに知っておきましょう。
なんとなく、こんな関数があったなと知っておくと、時間効率だけでなく、仕事のシーンで、あたふたすることなく、冷静に仕事を進められるからです。
また、社内外で……
「〇〇な作業ができないかな?難しいかな?」
「もっと効率的にできる方法はないのかな?」
……といった話が出た時にも咄嗟に……
- “できる”
- “できない”
……の判断ができることになります。
Excel関数の種類
Excel関数は大きく2種類があります。
- Excelに標準装備されている「組み込み関数」
- 自分で作成した「ユーザー定義関数」
さらに、Excelに標準装備されている「組み込み関数」は、「日付と時刻の関数」「論理関数」「検索/行列関数」「数学/三角関数」等のように機能別に、Microsoft社のサイトで関数が紹介されています。
さらにさらに、その中で「数学/三角関数」であれば、SUM関数=合計値、AVERAGE関数=平均、MAX関数=最大値、MIN関数=最小値と分かれています。
前回紹介した”データ分析の基本統計量(平均など)に関する関数”は、Microsoft社の定義であれば、「数学/三角関数」に分類されます。
Excelのリボンにも設定されていますね。
機能別一覧
下記に、大まかに機能別の内容をを記載しました。
実際に、Excel関数を試してみないと、内容が腹に落ちないかもしれませんが、参考にしてみてください。
機能別(大分類) | 機能別(中分類) | 説明 | 関数例 |
---|---|---|---|
組み込み関数 | 検索/行列関数 | セル範囲や配列、セル参照の位置などを調べたり、データの行と列を入れ替えたりする | VLOOKUP/HLOOKUPなど |
統計関数 | 平均値、最大値/最小値、中央値などを求める | AVERAGE/MAXなど | |
数学/三角関数 | 四則演算、切り捨てや切り上げ、四捨五入などを行う | SUM/ROUNDなど | |
互換性関数 | Excel2010以降で、アップデートされた関数。Excel2007は「数学/三角関数」に該当する | ||
データベース関数 | 条件指定をしながら、平均値、最大値/最小値など、検索を行うことができる | DCOUNT/DSUMなど | |
条件指定できる統計関数/検索行列関数のイメージ | |||
ただし、統計関数/検索行列関数の全関数が条件指定できるようになったわけでない | |||
日付と時刻の関数 | 日付に関する処理を行う。例えば、現在の日付、曜日、時間などを取得する | TODAY/YEARなど | |
情報関数 | セル情報、シート情報、データの情報、エラー情報などの”情報”を取得できる | CELL/ISBLANKなど | |
論理関数 | IF関数、AND関数、OR関数などの論理関数を扱うことができる | IF/ANDなど | |
文字列関数 | 文字列に関する操作を行う。例えば、文字列の結合、置換、取り出し、全角化/半角化などが行う | LIN/MIDなど | |
財務関数 | ローンや積立貯蓄の計算、投資期間と利率、減価償却費等を財務に関する計算を行うことができる | PV/FVなど | |
エンジニアリング関数 | 単位の変換、数値の単位、記数法の変換、特殊な計算を実施することができる | CONVERT/DEC2BINなど | |
キューブ関数 | 「キューブ」から、データ構造や集計値などを取得するができる※「キューブ」とは、Microsoft SQL Server Analysis Servicesの分析用データ一式を指す | CUBEMEMBER/CUBEVALUEなど | |
Web関数 | Webサイトから、文字列やデータなどを取得する | ENCODEURL/WEBSERVICEなど | |
ユーザー定義関数 | ユーザー自身で作成できるオリジナル関数 |
余談:Excel関数の調べ方
Excel 2019では、全486関数もありますが、恐れることなかれ、Excel関数の機能を上手く活用することで、お目当てのExcel関数にたどり着きやすくなっています。
下記はSUM関数の例ですが、赤枠「セル範囲に含まれる操作をすべて合計します」の説明がなされています。
大まかな意味までは掴めると思います。
各関数の具体的内容に関しては、ググることも可能ですし、Excel関数のヘルプ機能(青枠)からでも、内容を確認できます。
そのあたりの活用方法は今後紹介します。
よく使われている関数トップ 10
ここまで紹介したように、Excel関数はExcel 2019では、全486関数もあります。
参考までに、Microsoftが紹介している「よく使われている関数トップ 10」を紹介します。
意外に使用していない関数があったのではないでしょうか。
関数 | 説明 |
---|---|
SUM 関数 | この関数を使うと、セルの値を合計することができます。 |
IF 関数 | この関数を使うと、条件が true または false の場合に、それぞれ別の値を返すことができます。 IF 関数の使い方についてのビデオはここから確認することができます。 |
LOOKUP 関数 | 1 つの行または列から、他の行または列の同じ場所にある値を見つける場合は、この関数を使います。 |
VLOOKUP 関数 | 表や範囲から行ごとに情報を検索する場合は、この関数を使います。 たとえば、従業員番号を基準にその従業員の姓を検索したり、電話帳のように姓を検索して電話番号を見つけたりすることができます。 VLOOKUP の使い方については、このビデオを確認してください。 |
MATCH 関数 | この関数を使用して、セルの範囲内で指定した項目を検索し、範囲内の項目の相対位置を返します。 たとえば、範囲 A1: A3 に値 5、7、 38 が含まれている場合、数式「=MATCH(7,A1:A3,0) 」を入力すると、 範囲内では7が 2番目の項目であるため、数字2 を返します。 |
CHOOSE 関数 | この関数を使用すると、インデックス番号に基づいて最大 254 個の値から 1 つを選ぶことができます。 たとえば、値 1 ~値 7 が曜日を表す場合、1 ~ 7 のいずれかの数値をインデックスとして使用すると、該当する曜日が返されます。 |
DATE 関数 | この関数は、特定の日付を表す連続したシリアル値を返します。 この関数は、年、月、日の値が数式またはセル範囲で指定される場合に便利です。 たとえば、YYYYMMDD のように Excel で認識できない形式の日付がワークシートに含まれているとします。 DATEDIF 関数を使って、2 つの日付間の日数、月数、年数を計算することができます。 |
DAYS 関数 | この関数を使うと、2 つの日付間の日数を返すことができます。 |
FIND 関数、FINDB 関数 | FIND 関数 と FINDB 関数は、指定された文字列を他の文字列の中で検索します。 その文字列が最初に現れる位置を左端から数え、最初の文字列の開始位置の番号を返します。 |
INDEX 関数 | この関数を使うと、テーブルまたはセル範囲にある値、あるいはその値のセル参照を返すことができます。 |
Microsoft.“Excel 関数 (機能別)”. Microsoft. 2022-05-31.https://support.microsoft.com/ja-jp/office/excel-%E9%96%A2%E6%95%B0-%E6%A9%9F%E8%83%BD%E5%88%A5-5f91f4e9-7b42-46d2-9bd1-63f26a86c0eb, (2023-06-14)より一部改変
まとめ
冷静に、スムーズに仕事ができるため、Excel関数の種類を大まかに知っておくことが大切です。
Excel関数の種類には、大きく「組み込み関数」と「ユーザー定義関数」がありました。
さらに、Excel 2019ではExcel関数が全486関数もあり、
Excel機能を上手に活用することで、各Excel関数でできることが分かりました。
この記事で、Excel関数の大まかな種類を把握していただけたら幸いです。
Excel関数にはそれぞれ構文がある