第165話|データドリブンで成果を出し続けるDS人財に求められる「3つの力」

第165話|データドリブンで成果を出し続けるDS人財に求められる「3つの力」

データサイエンティスト(DS)という名の職業が、定着しつつあります。

しかし、その期待されることも、求められることも、定義も微妙に、企業や組織によって変わってきます。

とは言え、データサイエンティスト(DS)に限りませんが、究極的には目に見えた事業貢献・利益創出がないと評価されません。

事業貢献・利益創出と言った成果を出すデータサイエンティスト(DS)人財に共通する、「3つの力」があります。

今回は、「データドリブンで成果を出し続けるDS人財に求められる『3つの力』」というお話しをします。

3つの力

私は約20年間、データ分析の業界にいます。

そこで、事業貢献・利益創出と言った成果を出すデータサイエンティスト(DS)に共通する力は何だろうかと考えてみました。

そこで見えてきたのは……

  • 課題設計力(テーマ設定)
  • データ分析力(アナリティクス)
  • データ分析・活用の仕組み化力

……の3つです。

他にもあるかもしれませんし、求めらる役割や、与えられた権限によって変わってくるかと思いますが、この3つの力は重要なのではないかと感じています。

課題設計力(テーマ設定)

課題設定力とは、データ分析・活用で解決しより良い方向にもっていくテーマを設定する力です。

端的に言うと、筋のいいテーマ設定をする力です。

筋のいいテーマとは、実現が容易かつリターンの大きなテーマです。

そのテーマが容易かどうかや、どの程度のリターンが望めそうかは、データ分析・活用の現場シーンが目に浮かぶぐらいには具体化されていないと、分かりません。

テーマ設定で失敗すると、浮かばれません。

どんなに頑張っても、事業貢献・利益創出と言った成果が出にくいからです。

不思議なことに、データを活用しより客観的に物事を動かそうとしているのに、そのテーマ設定の客観性が薄いケースが多々見受けられます。

データ分析力(アナリティクス)

データ分析力(アナリティクス)とは、文字通りデータ分析をする力です。

データサイエンティスト(DS)と聞くと、データ分析力のある人、というイメージがあります。

確かに、データ分析力が必要ですが、それだけではダメです。

例えば、筋の悪いテーマを設定してしますと、どんなに素晴らしいデータ分析をしても、事業貢献・利益創出と言った成果が望めません。

データを分析しているとき、「これは何のために分析しているのだろう?」とか、「誰がこの分析結果を使って、何をするのだろう?」とか、疑問を感じたことのある人も、多いのではないでしょうか。

そのとき、そもそものテーマ設定を疑いましょう。

プロジェクトリーダーなり上司なり現場担当者なりに、「データ分析の結果を使い具体的にどのように活用し成果を出すのか?」を聞いて見てください。

データ分析・活用のシーンが目に浮かばないようであれば、そのテーマは危ういです。

データ分析・活用の仕組み化力

筋のいいテーマを設定し、素晴らしいデータ分析をしても、それが現場に定着しないと、事業貢献・利益創出と言った成果は望めません

現場でデータ分析・活用が定着するとは、言い換えると「データドリブン」の状態を現場に作ることです。

そのためには、データ分析・活用の仕組みを現場に作る必要があります。

データ分析・活用をする仕組みを作ることで、データドリブンな状態を生み続けることができます。

要するに、データ分析・活用の仕組み化力とは、現場にデータ分析・活用を定着させ「データドリブン」な状態を作る仕組みを作る力です。

データ分析・活用をする仕組みを作るには、机上では作れません。

現場で、データ分析・活用を実践しながら、都度修正を加え作り上げていきます。

今回のまとめ

今回は、「データドリブンで成果を出し続けるDS人財に求められる『3つの力』」というお話しをしました。

データサイエンティスト(DS)という名の職業が、定着しつつあります。

事業貢献・利益創出と言った成果を出すデータサイエンティスト(DS)に共通する力は何だろうかと考えてみたとき、次の3つが見てきました。

  • 課題設計力(テーマ設定)
  • データ分析力(アナリティクス)
  • データ分析・活用の仕組み化力

この3つの力がないからダメなすデータサイエンティスト(DS)であるとか、この3つの力を身に着けさえすれば素晴らしいすデータサイエンティスト(DS)になれるとか、そこまで極端なことは言いません。

ただただ、この3つの力があると、事業貢献・利益創出と言った成果を出しやすいなのではないかと思います。

課題設定力とは、データ分析・活用で解決しより良い方向にもっていくテーマを設定する力です。

データ分析力アナリティクス)とは、文字通りデータ分析をする力です。

データ分析・活用の仕組み化力とは、現場にデータ分析・活用を定着させ「データドリブン」な状態を作る仕組みを作る力です。

この3つの力に共通する背骨にようなものがあります。それは「現場感」です。

現場感のないデータサイエンスは、単なる数字遊びに過ぎないからです。