第257話|データによる課題発見と課題解決

第257話|データによる課題発見と課題解決

問題解決は、取り組むテーマと言うか課題を設定する「課題発見フェーズ」と、その課題に取り組む「課題解決フェーズ」に分かれます。

そこでどのようにデータを絡ませるか?

データの絡ませ方には4つのパターンがあります。

今回は、「データによる課題発見と課題解決」というお話しをします。

4つのパターン

問題解決でのデータの絡ませ方には、以下の4つのパターンがあります。

  • パターン1:課題発見でデータを使う
  • パターン2:課題解決でデータを使う
  • パターン3:課題発見と課題解決の両方でデータを使う
  • パターン4:課題発見と課題解決のどちらでもデータを使わない

パターン1:課題発見でデータを使う

課題発見でデータを使うとは、取り組むテーマと言うか課題を設定するときに、データによるエビデンスと言うかファクト(事実)もしくはデータから導き出した傾向にもとづいた検討をする、ということです。

従来からある数理統計学多変量解析の力を使います。

多くの場合、統計的推測(推定と検定)や相関関係(もしくは回帰分析決定木分析など)の分析で十分です。

例えば、売上が落ちた、という事実に対し、なぜ落ちたのかをデータも活用し分析し、その要因を探る、ということです。

もちろん、十分なデータがない場合のケースが多々あります。

データがない場合には、データにもとづいた定量的なアプローチではなく、ヒアリングや現地調査などの定性的なアプローチが必要になります。

パターン2:課題解決でデータを使う

課題解決でデータを使うとは、取り組むテーマと言うか設定された課題に取り組むときに、データを使って現場アクションの手助けをする、ということです。

例えば、顧客の離反対策を日々実施しなければならない部署にとって、誰が離反しそうかのアラートは重要です。そのアラートをデータにもとづいて出すということです。

例えば、受注予測や予知保全、予兆検知なども同様でしょう。

今すべき現場アクションの背中を押したり、アクションの質を高めたりするために利用されるケースが多いです。

パターン3:課題発見と課題解決の両方でデータを使う

課題発見と課題解決の両方でデータを使うとは、取り組むテーマと言うか課題を設定するときにもデータを使うし、その課題に取り組むときにもデータを使うケースです。

このパターンは、データが大活躍します。

データを両方で使える状態になっている場合、まさにデータドリブンな状態と言えるでしょう。

営業であればデータドリブン営業、マーケティングであればデータドリブンマーケティング、経営であればデータドリブン経営、などなど。

パターン4:課題発見と課題解決のどちらでもデータを使わない

データは無理して使う必要はありません。

データを使わずに問題解決できるのであれば、それはそれで問題ありません。

世の中には、データを使わなくても課題発見できることもありますし、データを使わなくても課題解決することもあります。

しかし、両方で使わない場合、データが無かったり、データがあっても汚かったり、データ活用できる状態でない場合も少なくありません

まともにデータ活用を実施したことのない組織のデータほど、汚いという実情があります。

そのような組織の方は、何かしらデータ分析を実施し、その汚さを認識し、一度データを綺麗にしておくことをお勧めします

今回のまとめ

今回は、「データによる課題発見と課題解決」というお話しをしました。

問題解決は、取り組むテーマと言うか課題を設定する「課題発見フェーズ」と、その課題に取り組む「課題解決フェーズ」に分かれます。

そこでどのようにデータを絡ませるか?

データの絡ませ方には4つのパターンがあります。

  • パターン1:課題発見でデータを使う
  • パターン2:課題解決でデータを使う
  • パターン3:課題発見と課題解決の両方でデータを使う
  • パターン4:課題発見と課題解決のどちらでもデータを使わない

パターン1の「課題発見でデータを使う」とは、取り組むテーマと言うか課題を設定するときに、データによるエビデンスと言うかファクト(事実)もしくは傾向にもとづいた検討をする、ということです。

パターン2の「課題解決でデータを使う」とは、取り組むテーマと言うか設定された課題に取り組むときに、データを使って現場アクションの手助けをする、ということです

パターン3の「課題発見と課題解決の両方でデータを使う」とは、取り組むテーマと言うか課題を設定するときにもデータを使うし、その課題に取り組むときにもデータを使うケースです。

パターン4の「課題発見と課題解決のどちらでもデータを使わない」とは、取り組むテーマと言うか課題を設定するときにも、その課題に取り組むときにも、データを使わないケースです。

データは無理して使う必要はありません。

しかし、両方で使わない場合、データが無かったり、データがあっても汚かったり、データ活用できる状態でない場合も少なくありません

まともにデータ活用を実施したことのない組織のデータほど、汚いという実情があります。

そのような組織の方は、何かしらデータ分析を実施し、その汚さを認識し、一度データを綺麗にしておくことをお勧めします