前回は、STEP1の「準備する」のその5の「分解と統合」についてお話ししました。
集めるデータのイメージが付いたら、次にデータを集めなければなりません。
データ集める際にデータ品質が高いのが理想です。データ品質が低いと、後々のデータ分析やアクションなどに悪い影響を及ぼします。
データ品質を決めるのは、データの前提をきちんと認識しておくことです。
データの「収集」について全5回にわたってお話しいたします。
- その1 データソースの種類 ⇒ 今回
- その2 まずはセカンダリーデータ
- その3 より正確にはプライマリーデータ
- その4 最重要なのはデータの前提
- その5 データは対で集める
今回は、その1の「データソースの種類」というお話しをします。
Contents
記録されたもの全てがデータ
データと言っても色々なものがあります。
例えば……
- 売上などの数値データ
- 新聞などのテキストデータ
- 映画などの動画データ
- 絵などの画像データ
……などなど。
データとは記録されたもの全てです。
デジタルだろうがアナログだろうが記録されたもの全てがデータです。
記録されたものを分析するのがデータ分析
データ分析とは、売上などの数値データだけでなく、新聞などのテキストデータも分析します。
記録されたものを分析するのがデータ分析なのです。
さらに、データには売上データのように誰が見ても数値が同じデータから、「今日は雨が降りそうだ」といった人によって異なる感覚的なデータまであります。
感覚的なものも記録すればデータです。このようなあいまいなデータも分析します。
子供のころからデータを取り続けている
実は、あなたは子供のころからデータを取り続けているのです。
- 授業中にとるノートはもちろんデータです
- 絵日記もデータです
- 作文もデータです
上手いノートの取り方とは、上手いデータの取り方と似ています。
そう考えると、データは非常に身近であり、本当に色々あることが分かります。
定量データと定性データ
データの中には、数値で表しているものとそうでないものがあります。
- 定量データ:数値で表されたデータ
- 定性データ:数値で表されていないデータ
多くの人がイメージするのは定量データです。世の中に多いのは定性データです。
分析しやすいのは定量データです。分析に一工夫必要なのは定性データです。
客観データと主観データ
データの中には、誰が見ても同じものとそうでないものがあります。
- 客観データ:特定の個人の感覚に依存しない
- 主観データ:特定の個人の感覚に依存
例えば、売上データやあなたの身長や体重は、誰が見ても同じデータです。
一方、今日の気分を日記に記録したものは、特定の個人に依存しています。このようなデータは主観データです。
データと言えば客観データをイメージする人が多いです。しかし、より良いアクションに繋げるためには主観データも欠かせません。
例えば、医者が患者を診察するとき、血圧などの検査データ(客観データ)だけでなく、問診の中で患者の訴え(主観データ)を参考にすると思います。
主観データの特徴として、定性データが多いというのがあります。したがって、主観データを分析するときには、定性データの分析手法を使うことが多いです。
プライマリーデータとセカンダリーデータ
データには、誰が集めたデータかでプライマリーデータとセカンダリーデータがあります。
- プライマリーデータ:自ら企画して集めたデータ
- セカンダリーデータ:既にある他人が集めたデータ
例えば、プライマリーデータには自ら企画して収集したアンケートやヒアリング、自社の売上、POSデータなどがあります。
自ら企画するので欲しいデータが手に入り易いです。しかし、一から企画するので時間がかかるのが難点です。
一方、セカンダリーデータには公的な統計データや白書、新聞記事などがあります。データ収集時にすでに世の中に存在しているデータです。
すでに世の中に存在するのですぐに手に入ります。しかし、本当に欲しいデータが集め難いです。
プライマリーデータとセカンダリーデータには一長一短があります。どちらのデータを集めるのかは、求める精度と納期とのバランスで決まります。
次回
今回は、その1の「データソースの種類」というお話しをしました。
- その1 データソースの種類
- その2 まずはセカンダリーデータ ⇒ 次回
- その3 より正確にはプライマリーデータ
- その4 最重要なのはデータの前提
- その5 データは対で集める
次回は、その2の「まずはセカンダリーデータ」というお話しをします。
もっと知りたい方はこちら
14のフレームワークで考える かんき出版 (2014/9/18) |