集めるデータのイメージが付いたら、次にデータを集めなければなりません。
データ集める際にデータ品質が高いのが理想です。データ品質が低いと、後々のデータ分析やアクションなどに悪い影響を及ぼします。
データ品質を決めるのは、データの前提をきちんと認識しておくことです。
データの「収集」について全5回にわたってお話しいたします。
- その1 データソースの種類
- その2 まずはセカンダリーデータ
- その3 より正確にはプライマリーデータ ⇒ 今回
- その4 最重要なのはデータの前提
- その5 データは対で集める
前回は、その2の「まずはセカンダリーデータ」についてお話ししました。
今回は、その3の「より正確にはプライマリーデータ」というお話しをします。
Contents
プライマリーデータのメリットとデメリット
自ら企画したアンケートやヒアリング、自社の売上データやPOSデータなどはプライマリーデータです。
プライマリーデータは、自ら企画して集めたデータなので、本当に欲しいデータに近くなります。
しかし、プライマリーデータを集めよう! となってから得られるには時間がかかります。
セカンダリーデータはすでにあるデータなので、すぐに分析に使えます。
しかし、本当に欲しいデータとピントがずれたものになりがちです。
どのようなプライマリーデータを集めるべきか?
プライマリーデータは、セカンダリーデータ以上のことが分かりますが、何かと時間がかかります。
限られた時間の中で、どのようなデータをプライマリーデータとして取得するのかを決めておく必要があります。
そのためにも、最初にセカンダリーデータを集めてみます。
集めてみると、どうしてもセカンダリーデータだけでは不十分なポイントが出てきます。
そのポイントが、アクションを行う上で重要かどうかを考えます。
重要であれば、プライマリーデータとしてデータを集めたほうが良いでしょう。
本当に欲しいデータが得られるわけではない
ここで注意点があります。
プライマリーデータだからと言って、本当に欲しいデータが得られるわけではないということです。
つまり、セカンダリーデータよりもプライマリーデータの方が本当に欲しいデータにより近い、ということです。
必ず近いわけではありません。時間的制約、コスト的な制約、データ取得を企画する人の人的制約など、色々な要因が絡んできます。
時間とお金次第の面も否めない
プライマリーデータは時間とお金があればあるほど、本当に欲しいデータにより近いものが取得できます。
例えば、アンケートであれば……
- 時間とお金があればあるほど調査票をより良いものにできますし……
- 時間とお金があればあるほど調査対象者の人数を増やすことができます
誰が企画したかでデータの質が大きく変わる
時間とお金があっても、誰が企画したかで大きく質に影響します。
下手な企画をすると、セカンダリーデータよりもピントのずれたデータになってしまいます。
例えば……
- アンケート一つとっても誰が調査票を作ったのかで得られるデータは変わります
- ヒアリングも誰がヒアリングするかで質は異なります
- 受注やPOSデータはそもそものシステム設計の影響も大きいです
- CRM/SFA系のデータもどう設計したかで取得できるデータが異なります
- MA(マーケティングオートメーション)系のデータも同様です
データ品質を飛躍的に高める機会があるだけ
セカンダリーデータはすでにあるデータなので、データの質は決まっています。
プライマリーデータは自ら企画したデータなのでデータの質は、誰が企画しどのように集めたのかで、データの質が大きく変わります。
プライマリーデータはデータ品質を飛躍的に高める機会があるだけにすぎません。
時間とお金をかけて得られたデータがセカンダリーデータ以下でも目も当てられません。
次回
今回は、その3の「より正確にはプライマリーデータ」というお話しをしました。
- その1 データソースの種類
- その2 まずはセカンダリーデータ
- その3 より正確にはプライマリーデータ
- その4 最重要なのはデータの前提 ⇒ 次回
- その5 データは対で集める
次回は、その4の「最重要なのはデータの前提」というお話しをします。
もっと知りたい方はこちら
14のフレームワークで考える かんき出版 (2014/9/18) |