STEP 3（分析）その3-3｜散布図＋α（相関・回帰線）の話題– 古くて新しいQC7つ道具 –

データを集めたら、次にデータを分析しなければなりません。

集めたデータと分析の関係は、食材と料理の関係に似ています。良い食材であっても料理人の腕に問題があると台無しになることがあります。不十分な食材でも調理しだいで美味しくなることもあります。

データの分析の考え方と最も基本的な手法について、全15回にわたってお話しいたします。

前回は、その3の「古くて新しいQC7つ道具」のその3-2の「ヒストグラム・管理図・散布図」についてお話ししました。

STEP 3（分析）その3-2｜ヒストグラム・管理図・散布図– 古くて新しいQC7つ道具 –

今回は、その3-3の「散布図＋α（相関・回帰線）の話題」です。

Contents

散布図

簡単に前回の復習です。

散布図は２つの定量データの関係を把握するときに利用します。

散布図を描くとき、併せて相関係数などの統計学的な指標を計算します。

相関係数は-1から+1の間の数値をとり……

相関関係は、あくまでもデータ上の関係（厳密には線形的な関係）で、このような関係性が本当にあるのかは分かりませんし、そもそも因果関係ではありません。データからこのような関係が読み取れるということに過ぎません。

散布図を見て頂くと、何となく傾向線と言うか直線のようなものが引けそうな気がします。

その直線を回帰直線（単回帰）と言います。

この例ですと……

チラシの配布量が多いほど売上が伸びる、という関係性を表しています。

この例のように、単回帰モデル式（Y=a+bX）を作ることができます。

相関係数との関係はどうなっているのでしょうか？

相関係数と回帰直線の係数は、このような関係性を有しています。

ちなみに、回帰係数が0でないかどうかを統計的仮説検定することで「データ同士の関係性の検討」を実施することができます。

説明変数Xは1変量である必要はありません。多変量でも構いません。伝統的に、1変量なのか多変量なのかで呼び名が変わります。

単回帰モデル式も重回帰モデル式も、Excelで簡単に求めることができます。

今回は、その3の「古くて新しいQC7つ道具」のその3-3の「散布図＋α（相関・回帰線）の話題」のお話しをしました。