第99話|「データ活用、上手くいっていない」はビジネス成果を出す第一歩

第99話|「データ活用、上手くいっていない」はビジネス成果を出す第一歩

「全然、データ活用が上手くいっていない……」

「データ分析っぽいことしているけど、目立った成果がでていない」

「社内データを一か所に集約しただけで、先に進めていない」

最近、このような声がチラホラ聞こえています。

このような声が聞こえてきたら朗報です。データ分析・活用が上手くいく兆候がでています。

なぜでしょうか?

今回は、「『データ活用、上手くいっていない』はビジネス成果を出す第一歩」というお話しをします。

データ分析・活用にチャレンジしているかどうかの試金石

データ分析・活用にチャレンジすると、何かしら壁にぶち当たります。スムーズにデータ分析・活用が進むことは、先ずありません。

したがって、壁にぶち当たると、以下のような言葉が出てきます。

「データ活用、上手くいっていない」

この言葉が出るということは、データ分析・活用にチャレンジしている証です。もしくは、チャレンジしようとしている証です。

チャレンジしていない場合、「データ活用、上手くいっていない」のような泣き言がでてきません。

当然ながら、チャレンジしなければ、ビジネス成果は生まれません。チャレンジするということは、ビジネス成果に近づくということです。

データ整備≠データ活用

20年前から現在までに、ある不思議な現象を見てきました。

「データ整備≒データ活用」と勘違いする現象です。

当然ながら、データを整備し一か所に集約しても、データを活用したことにはなりません。単に、データ分析しやすい状態にしただけです。

しかしながら、データ基盤を整備することは、非常に苦労が多いため、それだけでデータ活用した気になるのは、仕方ないのかもしれません。

しばらくすると、あることに気が付きます。

そのあることとは、「収益的なインパクト」がもたらされていないことです。

つまり、売上アップやコストダウン、利益アップ(もしくは、利益率アップ)が、実現されていないということです。

売上や利益が向上しないと、データ活用したことにならない

「データ整備≒データ活用」という勘違いは、しばらくすると気が付きます。

データ基盤の整備には、多大なるIT投資と、それなりの維持費が必要になります。無視できないコストが発生するということです。

それなのに、売上アップやコストダウン、利益アップ(もしくは、利益率アップ)が、実現されていないと、言葉は悪いですが「単なる無駄遣い」になってしまいます。

最悪でも、投資したITコストと維持費ぐらいは回収できないでと、データ基盤を整備したことで利益を悪化されたことになります。

しばらくすると気が付く

しばらくすると気が付くと言いましたが、早い企業で半年、遅い企業で3年ぐらいでしょうか。この現実に気が付くまでの時間です。

トップが主導した場合ほど、この現実に気が付くのが遅くなります。

要するに、データ活用のためのIT投資の前後で、売上や利益がどの程度変動したのかを見ればいいのです。

1年あれば十分です。1年経っても変化がなければ、何かが間違っています。

データ活用系の投資の前に、データ分析で成果をだそう!

データ基盤に対するIT投資をしたのに、売上アップやコストダウン、利益アップといったビジネス成果がでない企業には、ある共通点があります。

それは、そのIT投資をする前に、データ分析・活用でビジネス成果を出していない、ということです。

そのような場合、データ基盤が整備されても、その次に勧めません。どのようなデータ分析をすればいいのか分からないからです。

多くの場合、整備されたデータ基盤のデータを、PCやスマホなどを通して、ただただ眺めるだけです。過去の結果が、ただただ出力するだけです。

眺めただけで、売上アップやコストダウン、利益アップすることはありません。その眺めたデータを使い、何かをしなければなりません。

では、どうすればいいのでしょうか?

答えは明確です。データ活用系の投資の前に、データ分析で成果をだせばいいのです。

順序としては、データ活用系の投資は、ビジネス成果の出るデータ分析・活用を加速させるために実施すればいいのです。

そうすれば、データ分析でビジネス成果の出しやすいデータ基盤整備ができますし、データ基盤が整備されているのにビジネス成果が出ないということもなくなります。

今回のまとめ

今回は、「『データ活用、上手くいっていない』はビジネス成果を出す第一歩」というお話しをしました。

データ分析・活用にチャレンジすると、何かしら壁にぶち当たり、スムーズに進みません。

「データ活用、上手くいっていない」

このような言葉が、何度も出る来ることでしょう。チャレンジしている証です。

しかし、不思議なことに「データ整備≒データ活用」と勘違いする企業が、たびたび見受けられます。

データを整備し集約することで、データ基盤を整備することは、非常に苦労が多いです。

そのため、しばらくの間、データ活用した気になるようです。しかし、しばらくすると、あることに気が付きます。

「売上アップやコストダウン、利益アップ(もしくは、利益率アップ)が実現されていない!」

しばらくすると気が付きます。気が付く時期はまちまちですが、早いことに越したことはありません。トップが主導した場合ほど、この現実に気が付くのが遅くなります。

実際は、1年あれば十分です。1年経っても、売上やコスト、利益の何かにポジティブな変化がなければ、何かが間違っています。

「データ整備≒データ活用」と勘違いする企業には、ある共通点があります。

それは、データ整備のためのIT投資をする前に、データ分析・活用でビジネス成果を出していない、ということです。

そのような場合、データ基盤が整備されても、どのようなデータ分析をすればいいのか分からず、見える化で止まってしまいます。蓄積されたデータを、ただただ眺めるだけで、売上アップやコストダウン、利益アップすることはありません。

では、どうすればいいのでしょうか?

データ活用系の投資の前に、データ分析で成果をだせばいいのです。ビジネス成果の出るデータ分析・活用を加速させるためのIT投資をすればいいのです。