第114話|データ分析・活用が上手くいっているときに必ずある、2つの流れ

第114話|データ分析・活用が上手くいっているときに必ずある、2つの流れ

良くも悪くもデータから逃れることのできない時代になってしまいました。

データにがんじがらめです。

逃れるすべは、あらゆるIT的な恩恵を切り捨て、無人島にでも住むほかありません。それほど、データは社会や生活の中に浸透していると思います。

どうせなら、そのデータを使いこなし、より良い方向にもっていきたいものです。

そのようなチャレンジは、20年前のデータマイニング・ブームのころからされていますが、上手くいっているケースと、そうでないケースの分かれます。

今回は、「データ分析・活用が上手くいっているときに必ずある、2つの流れ」というお話しをします。

2つの流れ

2つの流れとは、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」です。

データ分析・活用ですので、分析しないと始まりません。「分析の流れ」が存在しないデータ分析・活用はありえません。

そのため、

データ分析をビジネスで活用するぞ!

と言ったとき、最初に思い付き、そして注目するのが「分析」です。

いかに分析すればいいのか、どのような分析手法を使えばいいのか、と言ったことを悩むようです。

もう一つの流れが、「活用の流れ」です。

データ分析・活用ですので、この流れがなくては、データ分析が活用されません。

要するに、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」が無いと、データ分析・活用は上手くいきません。

見方を変えると、上手くいっているケースでは、意図しているかどうかに関係なく、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」ができています。

2つの流れが出来ていないと、データ分析・活用が上手くいかないからです。

流れのストーリーを描けているのか、それが問題だ

この「流れ」はあるストーリーに沿って流れます

分析の流れ」は「分析ストーリー」に、「活用の流れ」は「活用ストーリー」に、沿って流れます。

先ほど、データ分析・活用が上手くいっているケースでは、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」が出来ていると、お話ししました。

意図しているかどうかに関係ないともお話ししました。

データ分析・活用を成功裏に収めたいなら、どうせなら「意図的」にこの2つの流れを作ればいいのです。

この2つを作りためには、あらかじめ「分析ストーリー」と「活用ストーリー」を作る必要があります。

抜けているのは、活用ストーリー

「データ分析・活用」と聞くと、多くの人が目に行くのが「分析の部分」です。

そのため、データ分析・活用のチャレンジした場合、データ分析をせずにチャレンジすることは、あまりありません。

そのため、データ分析・活用が上手きっていないケースでは、多くの場合、何かしら分析ストーリーがあるものの活用ストーリーが抜け落ちています

活用ストーリーが抜け落ちていると、分析結果を受け取った側で何もアクションを起こせません。どのように活用していいのか分からないからです。

具体的な活用イメージの無いデータ分析は、多くの場合活用されず、無駄な作業になります。

気を付けたいものです。

活用ストーリーのない分析は、単なる自己満足かもしれない

活用ストーリーのないデータ分析は、多くの場合、単なる自己満足になるケースが多いです。

分析者の自己満足かもしれませんし、上長の自己満足かもしれませんし、どこかのエライ人の自己満足かもしれません。誰の自己満足かは定かではありませんが……

少なくとも、活用する側にとって、満足のいくものではないことは確かです。

最悪、活用ストーリーのない分析の場合、誰が活用する側なのか不明瞭な場合すらあります。

活用する側が不明瞭な場合、誰からも文句は言われませんが、周囲から奇異な目で見られたり、分析する側で何にも貢献していない感が強くなり、つまり精神衛生上よろしくありません。

活用ストーリーから、分析ストーリーを考えればいいかも

活用ストーリーのないデータ分析・活用は危険です。

なぜならば、分析ストーリーそのものの良し悪しが分からないからです。

データ分析の良し悪しは、分析そのものではなく、活用サイドで決まるからです。

では、どうすればいいのか?

答えは単純です。

2つのストーリー(分析ストーリーと活用ストーリー)を作ればいいのです。2つのストーリー(分析ストーリーと活用ストーリー)があって初めてデータ分析・活用が機能します。

ストーリーを描く順番があります。

最初に、活用ストーリーを描き、次に、分析ストーリーを描きます。それだけです。

今回のまとめ

今回は、「データ分析・活用が上手くいっているときに必ずある、2つの流れ」というお話しをしました。

2つの流れとは、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」です。

データ分析・活用が上手くいっているケースでは、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」が出来ています。意図しているかどうかは別として、結果的に2つの流れができているから上手くいっているのです。

この「流れ」はあるストーリーに沿って流れます。「分析の流れ」は「分析ストーリー」に、「活用の流れ」は「活用ストーリー」に、沿って流れます。

データ分析・活用を成功裏に収めたいなら、「意図的」にこの2つの流れを作る、つまり、2つのストーリー(分析ストーリーと活用ストーリー)を明確に描けばいいのです。

もし、データ分析・活用が上手くいっていないなと感じていましたら、2つのストーリー(分析ストーリーと活用ストーリー)を明確に描けているかどうか、チェックしてみてはいかがでしょうか

描けていなければ、描けばいいだけです。