良くも悪くもデータから逃れることのできない時代になってしまいました。
データにがんじがらめです。
逃れるすべは、あらゆるIT的な恩恵を切り捨て、無人島にでも住むほかありません。それほど、データは社会や生活の中に浸透していると思います。
どうせなら、そのデータを使いこなし、より良い方向にもっていきたいものです。
そのようなチャレンジは、20年前のデータマイニング・ブームのころからされていますが、上手くいっているケースと、そうでないケースの分かれます。
今回は、「データ分析・活用が上手くいっているときに必ずある、2つの流れ」というお話しをします。
Contents
2つの流れ
2つの流れとは、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」です。
データ分析・活用ですので、分析しないと始まりません。「分析の流れ」が存在しないデータ分析・活用はありえません。
そのため、
「データ分析をビジネスで活用するぞ!」
と言ったとき、最初に思い付き、そして注目するのが「分析」です。
いかに分析すればいいのか、どのような分析手法を使えばいいのか、と言ったことを悩むようです。
もう一つの流れが、「活用の流れ」です。
データ分析・活用ですので、この流れがなくては、データ分析が活用されません。
要するに、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」が無いと、データ分析・活用は上手くいきません。
見方を変えると、上手くいっているケースでは、意図しているかどうかに関係なく、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」ができています。
2つの流れが出来ていないと、データ分析・活用が上手くいかないからです。
流れのストーリーを描けているのか、それが問題だ
この「流れ」はあるストーリーに沿って流れます。
「分析の流れ」は「分析ストーリー」に、「活用の流れ」は「活用ストーリー」に、沿って流れます。
先ほど、データ分析・活用が上手くいっているケースでは、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」が出来ていると、お話ししました。
意図しているかどうかに関係ないともお話ししました。
データ分析・活用を成功裏に収めたいなら、どうせなら「意図的」にこの2つの流れを作ればいいのです。
この2つを作りためには、あらかじめ「分析ストーリー」と「活用ストーリー」を作る必要があります。
抜けているのは、活用ストーリー
「データ分析・活用」と聞くと、多くの人が目に行くのが「分析の部分」です。
そのため、データ分析・活用のチャレンジした場合、データ分析をせずにチャレンジすることは、あまりありません。
そのため、データ分析・活用が上手きっていないケースでは、多くの場合、何かしら分析ストーリーがあるものの活用ストーリーが抜け落ちています。
活用ストーリーが抜け落ちていると、分析結果を受け取った側で何もアクションを起こせません。どのように活用していいのか分からないからです。
具体的な活用イメージの無いデータ分析は、多くの場合活用されず、無駄な作業になります。
気を付けたいものです。
活用ストーリーのない分析は、単なる自己満足かもしれない
活用ストーリーのないデータ分析は、多くの場合、単なる自己満足になるケースが多いです。
分析者の自己満足かもしれませんし、上長の自己満足かもしれませんし、どこかのエライ人の自己満足かもしれません。誰の自己満足かは定かではありませんが……
少なくとも、活用する側にとって、満足のいくものではないことは確かです。
最悪、活用ストーリーのない分析の場合、誰が活用する側なのか不明瞭な場合すらあります。
活用する側が不明瞭な場合、誰からも文句は言われませんが、周囲から奇異な目で見られたり、分析する側で何にも貢献していない感が強くなり、つまり精神衛生上よろしくありません。
活用ストーリーから、分析ストーリーを考えればいいかも
活用ストーリーのないデータ分析・活用は危険です。
なぜならば、分析ストーリーそのものの良し悪しが分からないからです。
データ分析の良し悪しは、分析そのものではなく、活用サイドで決まるからです。
では、どうすればいいのか?
答えは単純です。
2つのストーリー(分析ストーリーと活用ストーリー)を作ればいいのです。2つのストーリー(分析ストーリーと活用ストーリー)があって初めてデータ分析・活用が機能します。
ストーリーを描く順番があります。
最初に、活用ストーリーを描き、次に、分析ストーリーを描きます。それだけです。
今回のまとめ
今回は、「データ分析・活用が上手くいっているときに必ずある、2つの流れ」というお話しをしました。
2つの流れとは、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」です。
データ分析・活用が上手くいっているケースでは、「分析の流れ」と、その分析結果の「活用の流れ」が出来ています。意図しているかどうかは別として、結果的に2つの流れができているから上手くいっているのです。
この「流れ」はあるストーリーに沿って流れます。「分析の流れ」は「分析ストーリー」に、「活用の流れ」は「活用ストーリー」に、沿って流れます。
データ分析・活用を成功裏に収めたいなら、「意図的」にこの2つの流れを作る、つまり、2つのストーリー(分析ストーリーと活用ストーリー)を明確に描けばいいのです。
もし、データ分析・活用が上手くいっていないなと感じていましたら、2つのストーリー(分析ストーリーと活用ストーリー)を明確に描けているかどうか、チェックしてみてはいかがでしょうか。
描けていなければ、描けばいいだけです。