データ分析・活用の成果は、どこで生まれるでしょうか?
答えは「現場」です。
データ分析そのものからは何も生まれません。これが意外と、忘れがちです。
例えば……
- 「見える化」さえすれば
- 「データ分析」さえすれば
- 「予測モデル構築」さえすれば
- 「BIやCRMなどのデータ分析・活用基盤を整備」さえすれば
- 「AI(人工知能)」さえ導入すれば
……とっても嬉しい何かが起こるに違いない。
このような考えている方にたまに出会います。
多くの場合、嬉しいビジネス成果を手にすることはあまりないことでしょう。
今回は、「意外と忘れられるデータ分析・活用の成果は現場で生まれるという当たり前の事実」というお話しをします。
Contents
Input → Output → Outcome
「データ分析・活用の流れ」を「Input → Output → Outcome」と単純化して考えてみます。
「Input」とは、蓄積されたデータや、何かしらの情報です。
この「Input」を使いデータ分析などを実施し、インフォメーションをインテリジェンス化します。
「Output」とは、データ分析した「分析結果」などです。
適切なデータ分析などを実施できれいれば、それはインテリジェンスです。
「Outcome」とは、その分析結果を現場で活用して得られた「成果」です。
インフォメーションとインテリジェンス
インフォメーションとインテリジェンスというワードが登場したので、簡単に補足します。
データには、アクションに直接結びつけられるかどうかで2つの状態があります。
- インフォメーション
- インテリジェンス
どちらも日本語では情報と訳されます。
しかし、ビジネスでのデータ分析・活用上は大きく異なります。
非常にざっくり言うと、次のようになります。
- インフォメーションは見ただけではアクションを起こすことが「できない」データ
- インテリジェンスは見ただけでアクションを起こすことが「できる」データ
このことは、データをビジネスで活用する上で、強く意識しておいた方が良いです。
話しを戻します。
データ分析の価値は、「Outcome」(ビジネス成果)で評価される
データ分析の価値は、「Input → Output」で評価することはできません。
単なる分析結果にすぎないからです。
その分析結果を使いどのような価値を生み出したのかは、「Output」の先の「Outcome」で分かります。
先ほど述べましたが、「Outcome」は分析結果を現場で活用し得られた「成果」です。
要は、「Input → Output」のデータ分析そのものの価値は「Outcome」(ビジネス成果)で評価されます。
その評価が金額換算できれば「Input → Output」のデータ分析そのものの価値評価を金額で示すことができるようになります。
Outcome(ビジネス成果)はどこで生まれるのか?
ところで、Outcome(ビジネス成果)はどこで生まれるのでしょうか?
このOutcome(ビジネス成果)は、「データ分析を活用する『現場』」で生まれます。
この「データ分析を活用する『現場』」は、組織の末端だけではありません。
たとえば、データ分析を活用する現場が「経営の現場」ならば、経営者向けのデータ分析になります。
忘れられる活用現場
データ分析というワードから、どうしても「データ」や「分析技術」に目が行きがちです。
しかし、意識すべきは「データ分析を活用する『現場』」です。
この当然のことが、データをこねくり回していると、忘れてしまうことがあります。
忘れているというよりも、「データ分析を活用する『現場』」のことが頭の端に追いやられ、データと格闘することがメインとなることも少なくありません。
活用現場を強烈に意識したデータ分析
現場で活用しにくい何かが生み出され、結果的にOutcome(ビジネス成果)が生まれません。
「成果のでる分析」ではなく「成果のでない分析」をしてしまうことがあります。
注意が必要です。
Outcome(ビジネス成果)を生むためには、常に「データ分析を活用する『現場』」を強烈に意識しつづけることが求められます。
今回のまとめ
今回は、「意外と忘れられるデータ分析・活用の成果は現場で生まれるという当たり前の事実」というお話しをしました。
データ分析・活用の成果は、どこで生まれるでしょうか?
答えは「現場」です。
データをこねくり回していると、「データ分析を活用する『現場』」のことが頭の端に追いやられ、気が付くと、データと格闘することがメインとなることも少なくありません。
その結果、「成果のでる分析」ではなく「成果のでない分析」をしてしまうことがあります。
Outcome(ビジネス成果)を生むためには、常に「データ分析を活用する『現場』」を強烈に意識しつづけることが求められます。
それだけでも、「成果のでない分析」から「成果のでる分析」に大きく近づきます。