新QC7つ道具は、QC7つ道具と同様に品質管理で利用されている分析手法です。
- 親和図法
- 連関図法
- マトリクス法
- 系統図法
- アローダイアグラム
- PDPC法
- マトリクス解析法
この新QC7つ道具を、新QC7つ道具と認識せずに、ビジネスの現場で普通に使っている人も少なくありません。
定性的な分析手法の多い新QC7つ道具ですが、その中に定量分析にどっぷりつかっているものがあります。
「マトリクス解析法」です。
多くの人がイメージするデータ分析も、この「マトリクス解析法」です。
今回は、新QC7つ道具の中にある、「マトリクス解析法」について説明します。
Contents
分析ツールを使ったほうがいい
マトリクス解析法は、他のQC7つ道具や新QC7つ道具と異なり、分析ツールを使ったほうがいいでしょう。
扱うデータは、次のようなExcelなどのスプレッドシートを彷彿とさせるようなデータです。
通常はデータセットと呼ばれます。
伝統的には、多変量解析などの統計モデルを使い分析を進めます。
多変量解析
伝統的な多変量解析の分析手法だけでも、例えば次にようにたくさんあります。
- 単回帰分析/重回帰分析
- 判別分析
- ロジスティック回帰分析(2項/多項/順序)
- プロビット回帰分析
- 正準相関分析
- 主成分分析
- 回帰分析
- クラスター分析
- 多次元尺度構成法
- コレスポンデンス分析
- 多段層別分析
- 数量化1類/2類/3類/4類
- パス解析
- グラフィカルモデリング
- 共分散構造分析
など
従来からある分析手法のため、書籍も多く、活用事例もたくさんあります。
要は、実績十分な分析手法ということです。
先ずは、伝統的な多変量解析の数理モデルを構築しよう
実務でデータ分析・活用を考えるとき、伝統的な多変量解析を使った方がいいです。
理由は、比較的分かりやすく、教科書や参考になる情報も多く、適応事例や実務上の実績もあるからです。
もちろん最近流行りだした……
- ニューラルネットワーク系のディープラーニングや、
- 決定木(ディシジョンツリー)系のXGBoost
……など比較的新しい手法を使うのもいいです。
新しい手法の方が素晴らしい結果を出すかと言うとそうでもない
数理モデル(予測モデルや異常検知モデルなど)の厄介なところは、新しい手法の方が素晴らしい結果を出すかと言うと、そうでもないところです。
実務で売上などの数値を予測する数理モデルの場合、ディープラーニングやXGBoostなどで苦労して構築した予測モデルが、昔からある多変量解析の重回帰分析で構築した予測モデルに精度で劣る、という現象を何度か目の当たりにしています。
仮に予測精度で勝っても、それほどでもない場合も多々あります。
それほどでもないとは、例えば予測精度が1%アップしたところで、そこから導き出された結論やアクションなどに差異がないということです。
予測精度1%アップに掛けた時間と費用と情熱が報われないということです。
伝統的な多変量解析で十分なケースが多い
実務上は、伝統的な多変量解析で十分なケースが多いです。
例えば……
- 先ずは、分かりやすい多変量解析の分析手法を使い数理モデル(予測モデルや異常検知モデルなど)を構築す
- その限界を発展的に突破するために、比較的新しいニューラルネットワーク系のディープラーニングや、決定木(ディシジョンツリー)系のXGBoostなどで予測モデルを構築する
……といいでしょう。
今回のまとめ
今回は、新QC7つ道具の中にある、「マトリクス解析法」について説明しました。
定性的な分析手法の多い新QC7つ道具ですが、その中に定量分析にどっぷりつかっているのが、「マトリクス解析法」です。
多くの場合、分析ツールで多変量解析と呼ばれる分析手法群(数理モデル)を使い分析を進めることが多いです。
多変量解析には多くの手法があります。
- 単回帰分析/重回帰分析
- 判別分析
- ロジスティック回帰分析(2項/多項/順序)
- プロビット回帰分析
- 正準相関分析
- 主成分分析
- 回帰分析
- クラスター分析
- 多次元尺度構成法
- コレスポンデンス分析
- 多段層別分析
- 数量化1類/2類/3類/4類
- パス解析
- グラフィカルモデリング
- 共分散構造分析
など
実務でデータ分析・活用を考えたとき、伝統的な多変量解析を使った方がいいでしょう。
なぜならば、多変量解析は、比較的分かりやすく、教科書や参考になる情報も多く、適応事例や実務上の実績もあるからです。
とは言え、先ほどあげたように、多変量解析の分析手法だけでもたくさんあります。
先ずは、そのたくさんある多変量解析の手法を使うことから始め、その限界を発展的に突破するために、ニューラルネットワーク系のディープラーニングや、決定木(ディシジョンツリー)系のXGBoostなどの比較的新しい手法を使うのがいいでしょう。
とは言え、実務上、従来から多変量解析で十分なケースが多いのが現実です。