データサイエンティスト(DS)という名の職業が、定着しつつあります。
しかし、その期待されることも、求められることも、定義も微妙に、企業や組織によって変わってきます。
とは言え、データサイエンティスト(DS)に限りませんが、究極的には目に見えた事業貢献・利益創出がないと評価されません。
事業貢献・利益創出と言った成果を出すデータサイエンティスト(DS)人財に共通する、「3つの力」があります。
今回は、「データドリブンで成果を出し続けるDS人財に求められる『3つの力』」というお話しをします。
3つの力
私は約20年間、データ分析の業界にいます。
そこで、事業貢献・利益創出と言った成果を出すデータサイエンティスト(DS)に共通する力は何だろうかと考えてみました。
そこで見えてきたのは……
- 課題設計力(テーマ設定)
- データ分析力(アナリティクス)
- データ分析・活用の仕組み化力
……の3つです。
他にもあるかもしれませんし、求めらる役割や、与えられた権限によって変わってくるかと思いますが、この3つの力は重要なのではないかと感じています。
課題設計力(テーマ設定)
課題設定力とは、データ分析・活用で解決しより良い方向にもっていくテーマを設定する力です。
端的に言うと、筋のいいテーマ設定をする力です。
筋のいいテーマとは、実現が容易かつリターンの大きなテーマです。
そのテーマが容易かどうかや、どの程度のリターンが望めそうかは、データ分析・活用の現場シーンが目に浮かぶぐらいには具体化されていないと、分かりません。
テーマ設定で失敗すると、浮かばれません。
どんなに頑張っても、事業貢献・利益創出と言った成果が出にくいからです。
不思議なことに、データを活用しより客観的に物事を動かそうとしているのに、そのテーマ設定の客観性が薄いケースが多々見受けられます。
データ分析力(アナリティクス)
データ分析力(アナリティクス)とは、文字通りデータ分析をする力です。
データサイエンティスト(DS)と聞くと、データ分析力のある人、というイメージがあります。
確かに、データ分析力が必要ですが、それだけではダメです。
例えば、筋の悪いテーマを設定してしますと、どんなに素晴らしいデータ分析をしても、事業貢献・利益創出と言った成果が望めません。
データを分析しているとき、「これは何のために分析しているのだろう?」とか、「誰がこの分析結果を使って、何をするのだろう?」とか、疑問を感じたことのある人も、多いのではないでしょうか。
そのとき、そもそものテーマ設定を疑いましょう。
プロジェクトリーダーなり上司なり現場担当者なりに、「データ分析の結果を使い具体的にどのように活用し成果を出すのか?」を聞いて見てください。
データ分析・活用のシーンが目に浮かばないようであれば、そのテーマは危ういです。
データ分析・活用の仕組み化力
筋のいいテーマを設定し、素晴らしいデータ分析をしても、それが現場に定着しないと、事業貢献・利益創出と言った成果は望めません。
現場でデータ分析・活用が定着するとは、言い換えると「データドリブン」の状態を現場に作ることです。
そのためには、データ分析・活用の仕組みを現場に作る必要があります。
データ分析・活用をする仕組みを作ることで、データドリブンな状態を生み続けることができます。
要するに、データ分析・活用の仕組み化力とは、現場にデータ分析・活用を定着させ「データドリブン」な状態を作る仕組みを作る力です。
データ分析・活用をする仕組みを作るには、机上では作れません。
現場で、データ分析・活用を実践しながら、都度修正を加え作り上げていきます。
今回のまとめ
今回は、「データドリブンで成果を出し続けるDS人財に求められる『3つの力』」というお話しをしました。
データサイエンティスト(DS)という名の職業が、定着しつつあります。
事業貢献・利益創出と言った成果を出すデータサイエンティスト(DS)に共通する力は何だろうかと考えてみたとき、次の3つが見てきました。
- 課題設計力(テーマ設定)
- データ分析力(アナリティクス)
- データ分析・活用の仕組み化力
この3つの力がないからダメなすデータサイエンティスト(DS)であるとか、この3つの力を身に着けさえすれば素晴らしいすデータサイエンティスト(DS)になれるとか、そこまで極端なことは言いません。
ただただ、この3つの力があると、事業貢献・利益創出と言った成果を出しやすいなのではないかと思います。
課題設定力とは、データ分析・活用で解決しより良い方向にもっていくテーマを設定する力です。
データ分析力(アナリティクス)とは、文字通りデータ分析をする力です。
データ分析・活用の仕組み化力とは、現場にデータ分析・活用を定着させ「データドリブン」な状態を作る仕組みを作る力です。
この3つの力に共通する背骨にようなものがあります。それは「現場感」です。
現場感のないデータサイエンスは、単なる数字遊びに過ぎないからです。