第167話|KKD(経験・勘・度胸)をデータ分析・活用で排除するぞ! といいながら、取り組むテーマをKKDで決定している件

第167話|KKD(経験・勘・度胸)をデータ分析・活用で排除するぞ! といいながら、取り組むテーマをKKDで決定している件

KKD(経験・勘・度胸)を悪の根源とみなし、データ分析・活用で排除するぞ!と 意気込む風景を何度か目にしました。

データ分析・活用」のところを、「データサイエンス」や「データマイニング」、「マシーンラーニング」、「AI(人工知能)」と置き換わることはあります。

本当に、KKD(経験・勘・度胸)は悪なのでしょうか?

今回は、「KKD(経験・勘・度胸)をデータ分析・活用で排除するぞ! といいながら、取り組むテーマをKKDで決定している件」というお話をします。

KKD(経験・勘・度胸)は悪ではない

KKD(経験・勘・度胸)だけでは困りますが、データ分析・活用といえども、KKD(経験・勘・度胸)が必要な場面はでてきます。

データ分析を活用した意思決定をしたとしても、最終的な意思決定は「」がするケースが多いです。

データ分析の結果やモデルのサポートを得ながら、KKD(経験・勘・度胸)で意思決定することでしょう。

そもそも、予測モデルや異常検知モデルなどのモデル構築には、それなりの経験が必要ですし、データ分析そのものも勘働きの良し悪しがクオリティに大きく効いてきます。

データ分析・活用は、意思決定の精度を高めるだけ

どこまで行っても、KKD(経験・勘・度胸)は付いて回りますが、確実に言えることもあります。

それは、データ分析を活用し意思決定するとき、KKD(経験・勘・度胸)に依存する要素をできるだけ排除し、意思決定の精度を高めるといことです。

具体例をあげるときりがないので、ここでは挙げませんが、データ分析を活用することで、リスクをできるだけ抑えてリターンをより大きくすることが可能になります。

データを使って、石橋をたたきまくりながら、安全を確認しながら、物事をすすめていく感じです。

取り組むテーマを決めるとき、KKDどっぷりな摩訶不思議な現象

KKD(経験・勘・度胸)に依存する要素をできるだけ排除し、意思決定の精度を高めようというデータ分析・活用ですが、摩訶不思議な現象があります。

その摩訶不思議な現象とは、データ分析・活用の「テーマ」を考えるとき、KKD(経験・勘・度胸)に大きく依存して決めているということです。

KKD(経験・勘・度胸)に依存する要素をできるだけ排除するために、そのテーマ設定はKKD(経験・勘・度胸)に依存する、という摩訶不思議な現象です。

正直、意味が分かりません。

しかしながら、実際のデータ分析・活用のテーマは、そのように決められていることも少なくありません。

声の大きい人の意見や、エライ人の思い付きで、テーマが決められるのです。

もはやKKD(経験・勘・度胸)とも言えないかもしれませんが……

テーマ設定がギャンブルになっている

データ分析・活用の「テーマ」を考えるとき、KKD(経験・勘・度胸)に大きく依存して決めていると、何が問題なのでしょうか?

KKD(経験・勘・度胸)に大きく依存して決めたテーマは、ギャンブルに近いです。

たまたま上手くいくこともあるし、そうでない場合もある。

データ分析・活用で、リスクをできるだけ抑えてリターンをより大きくしようとし、ギャンブル性を減らそうと頑張っているのに、そもそものテーマ設定にギャンブル性が高い、という感じになっています。

少なくとも、インパクトの大きさと容易さは考えよう

KKD(経験・勘・度胸)に大きく依存しないテーマ設定が必要になります。

何かしらKKD(経験・勘・度胸)の要素が残りますが、少なくとも以下の2つの視点で、テーマを評価しましょう。

  • インパクトの大きさ(例:売上アップ額、コストダウン額、利益率アップ額、など)
  • 実現の容易さ(例:データ収集の容易さ、データ分析の容易さ、活用時の容易さ、など)

理想は、インパクトが大きく実現の容易なテーマです。

少なくともテーマ設定時のギャンブル性をぐんと減ります。

今回のまとめ

今回は、「KKD(経験・勘・度胸)をデータ分析・活用で排除するぞ! といいながら、取り組むテーマをKKDで決定している件」というお話をしました。

KKD(経験・勘・度胸)を悪の根源とみなし、データ分析・活用で排除するぞ! 意気込む風景を何度か目にしました。

どんなに上手くデータ分析・活用を実現できても、KKD(経験・勘・度胸)の要素は何かしら残ります。

重要なことは、KKD(経験・勘・度胸)に依存する要素をできるだけ排除し、意思決定の精度を高めるといことです。

データ分析を活用することで、リスクをできるだけ抑えてリターンをより大きくすることが可能になります。

しかし、不思議なことに、データ分析・活用のテーマ選定時に、大いにKKD(経験・勘・度胸)が幅を利かすケースが多々あります。

データ分析・活用の「テーマ」を考えるとき、KKD(経験・勘・度胸)に大きく依存して決めているということです。

KKD(経験・勘・度胸)に依存する要素をできるだけ排除するために、そのテーマ設定はKKD(経験・勘・度胸)に依存する、という摩訶不思議な現象です。

KKD(経験・勘・度胸)に大きく依存して決めたテーマは、ギャンブルに近いです。

たまたま上手くいくこともあるし、そうでない場合もある。

そうならないためにも、KKD(経験・勘・度胸)に大きく依存しないテーマ設定が必要になります。

何かしらKKD(経験・勘・度胸)の要素が残りますが、少なくとも以下の2つの視点で、テーマを評価しましょう。

  • インパクトの大きさ(例:売上アップ額、コストダウン額、利益率アップ額、など)
  • 実現の容易さ(例:データ収集の容易さ、データ分析の容易さ、活用時の容易さ、など)

理想は、インパクトが大きく実現の容易なテーマです。