データを使い販売力を効率的に高めるセールスアナリティクスには、3つの典型的なテーマがあります。
- 新規顧客の獲得
- 既存顧客の離反阻止
- 既存顧客の取引額拡大
もしくは、3つを区別せず「売上」や「利益」、「コスト」という感じで合算して数字を分析する感じになるかもしれません。
そういう意味では、典型的なテーマは3つではなく4つと言えるかもしれません。
その中で、最近多いケーススタディを何回かに分けて紹介していきます。
今回は、「チャーン分析(離反顧客分析)」のお話しをします。
昔から頻繁に実施される
今も昔も頻繁に実施されるデータ分析・活用が「チャーン分析」(離反顧客分析)です。
3つの典型的なテーマの中の「既存顧客の離反阻止」のデータ分析・活用に該当します。
似たようなデータ分析・活用は多々あります。
例えば製造業などで実施されているプレディクティブ・メンテナンス(予知保全)などです。
プレディクティブ・メンテナンス(予知保全)は、製品に付けたセンサーからのデータを活用し、障害を発生前に予知し対処するデータ分析・活用です。
「チャーン分析」(離反顧客分析)も同様に、既存顧客の離反を予知し対処するデータ分析・活用です。
何をもって「離反」と見なすのか?
「チャーン分析」(離反顧客分析)では、通常はチャーンスコア(離反スコア、離反確率など)を計算することが多いです。
チャーンスコアが高くなると離反する可能性があるということで、何かしらの対策が打たれます。
このデータ分析・活用で最初に問題になってくるのが、「離反」の定義です。
初めて「チャーン分析」(離反顧客分析)を実施する場合、離反が定義されていないケースが多々あります。
離反の定義とは、例えば……
- 継続契約の申し込みがなかった顧客を離反とする
- 取引量が0の期間が半年になった顧客を離反とする
- 取引量が0の期間が3カ月になったら休眠顧客とし、こちらからのアプローチに対し反応のない休眠顧客を離反とする
……などです。
明確な離反のタイミングの分からないケースも多いため、「離反」の定義が必要になります。
そのため、「離反」の定義のためのデータ分析をする必要があります。
離反したタイミングを予測する
予測するのは、離反したタイミングです。離反が確定した時点ではありません。
例えば、「取引量が0の期間が半年になった顧客を離反とする」と離反を定義したとき、2019年6月から2019年12月の間に取引量が0の顧客が離反した時点は「2019年6月」です。
「2019年12月」ではありません。離反を予知するのは、顧客が離反した「2019年6月」です。
離反を予測するタイミング
「チャーン分析」(離反顧客分析)を実施する場合に考えておくべきことがあります。
それは、離反を予測するタイミングです。離反の何カ月前に予測すべきか、ということです。
例えば、「明日中に、離反しそうですよ」と言われても現場は対応できないかもしれません。
「3カ月後に、離反しそうですよ」であれば現場は対応できるかもしれません。
そのため現場の動き方によって、離反を予測するタイミングは変わってきます。
離反要因や対策案をレコメンド
チャーンスコアを求めるだけでなく、離反の要因を分析し提示したり、要因を提示するだけでなくアクション(対応策)をレコメンドしたりすることもあります。
「チャーン分析」(離反顧客分析)と言っても、どのようなデータを取得できているかによって、できることが変わってきます。
共通しているのは、チャーンスコアと求めるということです。
今回のまとめ
今回は、「チャーン分析(離反顧客分析)」のお話しをしました。
今も昔も頻繁に実施されるデータ分析・活用が「チャーン分析」(離反顧客分析)です。
「チャーン分析」(離反顧客分析)は、既存顧客の離反を予知し対処するデータ分析・活用です。
「チャーン分析」(離反顧客分析)では、チャーンスコア(離反スコア、離反確率など)を計算することが多く、スコアが高くなると離反する可能性があるということで、何かしらの対策が打たれます。
このデータ分析・活用で最初に問題になってくるのが「離反」の定義で、初めて「チャーン分析」(離反顧客分析)を実施する場合、離反が定義されていないケースが多々あります。
チャーンスコアを求めるだけでなく、離反の要因を分析し提示したり、要因を提示するだけでなくアクション(対応策)をレコメンドしたりすることもあります。