第235話|この新ジャガで何か作って!(≒データがあるから何かやって!)

第235話|この新ジャガで何か作って!(≒データがあるから何かやって!)

それほどよく知らない人から、「この新ジャガで何か作って!」と言われたら、あなたは何を作るでしょうか?

例えば……

  • ポテトサラダ
  • 肉じゃが
  • ジャーマンポテト
  • ポトフ
  • ポテトグラタン
  • コロッケ
  • カレー

……などなど、ジャガイモを作った料理は数限りありません。

ポテトサラダを作ったら…… 「なんか違う」と言われるかもしれませんし、カレーを作ったら…… 「辛いのは嫌だ」と言われるかもしれません。

これは、「データがあるから何かやって!」というお話しと同じです。

今回は、「この新ジャガで何か作って!(≒データがあるから何かやって!)」というお話しをします。

データ分析者≒料理人

よくデータ分析者データサイエンティスト料理人に例えられます。

データ(食材)を、分析ツール(調理器具)で、調理し価値ある何かを生み出すからです。

一流の料理人が「ありものの食材」でとっても美味しい料理を作るように、一流のデータ分析者も「ありもののデータ」で価値を意味出します。

しかし、何を食べたいのかが分からないと、非常に困ってしまいます。

データ分析者データサイエンティストも同じです。

現場のことをかなり精通していないと無理

親が自分の子どもの好みを考えて、冷蔵庫の中にある「ありものの食材」で、料理することはあります。

データ分析者も同じで、今手元にある「ありもののデータ」で、データ分析をすることはあります。

しかし、このようなことは現場のことをかなり精通していないと無理です。

ほぼ初対面の他人の子どもの好みを想像し、その子どもの好みに合致した料理をするぐらいの難易度です。

ポテトサラダを作ったら…… 「なんか違う」と言われるかもしれませんし、カレーを作ったら…… 「辛いのは嫌だ」と言われるかもしれません。

データ分析も同じです。

現場のことをかなり精通していないと、データを渡されただけでは、いい分析はできません

最近多い、道具揃えれば何とかなる、という勘違い

最近は、データがあれば何かできるのではないかという勘違いだけでなく、道具を揃えれば何とかなるのではないかという勘違いも増えています。

立派な包丁システムキッチンを手に入れただけで、美味しい料理ができる保障がないのと同じで、高度なデータ分析ツールや環境を手に入れただけで、価値ある分析ができる保障はありません

何が食べたいの?

要は、何を食べたいのかリクエストしてもらえれば、あまり間違うことはありません。

ジャーマンポテトを食べたいと言えば、どのようなジャーマンポテトが食べたいのかをヒアリングすることができ、好みのジャーマンポテトに近づけることができます。ニンニクを入れても大丈夫そうか、ベーコンは大きめが好みか、ソーセージも入っていた方がいいのか、などなど。

データ分析も同じです。データ分析の結果を使い何をしたいのかリクエストをしてもらえれば、あまり間違うことはありません。

広告予算配分の見直しに使いたい、営業のコンタクトタイミングを図るときに使いたい、新規出店の意思決定に使いたい、調達するときの発注量を決めるときに使いたい、などなど。

それをフックにヒアリングし、どのようなお困りごと(問題)が現場にあり、それを解決するためにはどのようなアクションが必要で、そのアクションをサポートするためにはどのようなデータ分析結果が必要で、その分析をするにはどのようなデータを集める必要があり、使えるデータにはどのようなものがあり…… みたいなことを明らかにしていきます。

今回のまとめ

今回は、「この新ジャガで何か作って!(≒データがあるから何かやって!)」というお話しをしました。

それほどよく知らない人から、「この新ジャガで何か作って!」と言われたら、あなたは何を作るでしょうか?

例えば……

  • ポテトサラダ
  • 肉じゃが
  • ジャーマンポテト
  • ポトフ
  • ポテトグラタン
  • コロッケ
  • カレー

……などなど、ジャガイモを作った料理は数限りありません。

ポテトサラダを作ったら…… 「なんか違う」と言われるかもしれませんし、カレーを作ったら…… 「辛いのは嫌だ」と言われるかもしれません。

何を食べたいのかリクエストしてもらえれば、あまり間違うことはありません。

ジャーマンポテトを食べたいと言えば、どのようなジャーマンポテトが食べたいのかをヒアリングすることができ、好みのジャーマンポテトに近づけることができます。

データ分析も同じです。

データがあるから何かやって!

データを渡されただけでは、いい分析はできません。

データ分析の結果を使い何をしたいのかリクエストしてもらえれば、あまり間違うことはありません。

要は、データ起点でものごとを考えるのではなく、現場のお困りごと(問題)起点でものごとを考える、ということです。