データを集めビジネスに活用しようとチャレンジしたとき、次のような状況に陥るときがあります。
- 「見える化」したのに、収益が上向いた感があまりない!
- 分析しても分析しているだけで、成果が生まれるイメージが湧かない!!
- 高精度のモデルを構築したのに、なぜか現場で活用されない!!!
- そもそも、溜めたデータをどう活用すればいいのか分からない!!!!!
共通するのは、データ活用が上手くいっていないということです。
では、データ活用が上手くいっていないと感じたら、どうすればいいのでしょうか。
突破の方法は色々あります。その1つが、インフォメーションとインテリジェンスの違いを意識する、ということです。
今回は、「データ活用が上手くいっていないと感じたら……」というお話しをします。
記録された情報はすべてデータ
あなたは、「データ」と聞いたとき、どのようなデータを思い浮かべるでしょうか。
例えば……
- センサーから生み出されるデータ(ローデータとも言われる)
- アンケートの回答データ(ローデータとも言われる)
- ローデータを加工しデータベースに格納したデータ
- そのデータを集計した結果(集計データとも言われる)
- 様々な分析技術を駆使し導き出した分析結果や予測結果
- その分析結果や予測結果などをもとにしたレコメンドや提言(多くの場合、テキストデータ)
……など。
データと聞いたとき、データの発生源から生み出されたローデータをイメージする人もいれば、ローデータを綺麗に加工しデータベースに格納したデータテーブルをイメージする人もいます。
さらに、集計結果や分析結果、予測結果などもデータです。それらをもとにしたレコメンドや提言も、テキスト(文章)で表現されたものもデータです。
記録された情報はすべてデータです。数字である必要もありませんし、文字でも画像でも音声でも構いません。すべてデータです。
インフォメーションとインテリジェンス
このようなデータには、アクションに直接結びつけられるかどうかで、次の2つの状態があります。
- インフォメーション
- インテリジェンス
どちらも日本語では「情報」と翻訳されます。しかし、データ活用上は大きく意味が異なります。非常にざっくり言うと、次のようになります。
- インフォメーションは、見ただけではアクションを起こすことが「できない」データ
- インテリジェンスは、見ただけでアクションを起こすことが「できる」データ
この違いは、データをビジネスで活用する上で、強く意識しておいた方が良いでしょう。
データをインテリジェンス化する
集めたデータやその集計結果などは、通常は「インフォメーション」に過ぎません。見ただけではアクションを起こすことが、通常はできないからです。
もちろん、センスのいい方は、集めたデータを見ただけで何をすべきか悟ることができるかもしれませんが、通常はできません。
そのため、データをインテリジェンス化する必要があります。それがデータ分析技術です。
つまり、データ分析は「集めたデータ(インフォメーション)」を加工・分析・統合・表現・伝達し「アクションに結びつくデータ(インテリジェンス)」を生み出す技術なのです。
少なくとも、集めた「インフォメーション」から新たな「インフォメーション」を作る技術ではありません。このことは非常に重要です。
インテリジェンス化への執念
集めたデータを「インテリジェンス」になるまでデータ分析をしなければ、アクションは起こりません。
当然ながら、アクションが起こらなければ、何も変わらないので、その先のビジネス成果(売上アップやコストダウン、利益率向上など)もありません。
つまり、データ活用でビジネス成果(売上アップやコストダウン、利益率向上など)をもたらすには、インフォメーションをインテリジェンス化する必要があるのです。
そのため、データ分析担当者は、「インテリジェンス」を生み出すまでとことんやり抜くという執念が求められます。
人によってインテリジェンスが異なる
厄介なことに人によってインテリジェンスは異なります。同じ人でも、状況によって異なってきます。
ある人にとってインテリジェンス(アクションに結びつくデータ)であっても、他の人にとってはインフォメーション(アクションに結びつけられないデータ)に過ぎない場合が多々あります。
そのため、どのような分析結果などがインテリジェンスなのかを定義しないと、どのようなデータ分析をすればいいのかが、実は分かりません。
結局のところ現場
どのような分析結果がインテリジェンスなのかを定義するためには、活用する現場にとってのインテリジェンスとは何かを知る必要があります。
つまり、データ分析担当者だけで、データを集計したり分析したり、予測モデルや異常検知モデルを構築しても、それはインテリジェンスでない可能性があるということです。
要するに、分析結果をアクションに結びつけられるかどうかは、アクションを実施する人や状況などに依存するのです。
データ分析担当者は、状況や組織などの違いなどに応じて、アクションをする人にとってどのようなインテリジェンスが必要かを考えなければならないのです。
今回のまとめ
今回は、「データ活用が上手くいっていないと感じたら……」というお話しをしました。
データを集めビジネスに活用しようとチャレンジしたとき、次のような状況に陥るときがあります。
- 「見える化」したのに、収益が上向いた感があまりない!
- 分析しても分析しているだけで、成果が生まれるイメージが湧かない!!
- 高精度のモデルを構築したのに、なぜか現場で活用されない!!!
- そもそも、溜めたデータをどう活用すればいいのか分からない!!!!!
共通するのは、データ活用が上手くいっていないということです。
では、データ活用が上手くいっていないと感じたら、どうすればいいのでしょうか。
突破の方法は色々あります。インフォメーションとインテリジェンスの違いを意識する、ということです。
- インフォメーションは、見ただけではアクションを起こすことが「できない」データ
- インテリジェンスは、見ただけでアクションを起こすことが「できる」データ
集めたデータやその集計結果などは、通常は「インフォメーション」に過ぎません。そのため、データをインテリジェンス化する必要があります。それがデータ分析技術です。
しかし、人によってインテリジェンスは異なります。同じ人でも、状況によって異なってきます。
どのような分析結果がインテリジェンスなのかを定義するためには、活用する現場にとってのインテリジェンスとは何かを知る必要があります。
結局のところ現場です。