第309話|データ活用の成果にはラグがある、と思ったほうがいいかもしれない

第309話|データ活用の成果にはラグがある、と思ったほうがいいかもしれない

最近データ活用をする企業や組織などが増えています。

DXだ! ビッグデータだ!! AIだ!!! ということで、増えています。

データ活用には、即効性があるものもあれば、そうでないものもあります。

即効性がありそうなデータ活用でも、しばらく様子を見たほうがいいものもあります。

今回は、「データ活用の成果にはラグがある、と思ったほうがいいかもしれない」というお話しをします。

成果にラグがあるとは?

ここで言うラグ(lag)とは、データ活用をしてから、その成果が確認されるまでの遅延時間(delay time)のことです。

データ活用の成果が出てくるまでには、必ずラグがあります。

ラグの長さも様々で、ほぼリアルタイムに成果を確認できるものもあれば、数か月後でないと成果を確認できないものもあります。

ほぼリアルタイムに成果を確認できるデータ活用であっても、そのデータ活用の良し悪しを即断即決するのは危ういです。

ある程度の期間を儲け、成果に関するデータを収集し判断したほうがいいでしょう。

なぜならば、たまたま良かった悪かった、という事があるからです。

成果がでてくる時期と、成果のデータを蓄積する期間

要するに、データ活用するときには、以下の2点の時間を明確にしておく必要があるでしょう。

  • 成果がでてくる時期
  • 成果のデータを蓄積する期間

例えば、成果がでてくる時期がデータ活用開始後6か月後で、成果のデータを蓄積する期間を12か月間と設定したら、そのデータ活用の良し悪しを判断するには、データ開始後1年半後になるということです。

例えば、成果がでてくる時期がデータ活用開始後即日で、成果のデータを蓄積する期間を1日間と設定したら、そのデータ活用の良し悪しを判断するには、データ開始後1日後になるということです。

前者の例として営業リスト(受注確度や受注金額の予測値をもとに作成)、後者の例としてWebサイトなどのABテスト(デザインのA案とB案どちらがいいのかをサイト上でテスト)などです。

継続力

データ活用で成果を出せるかどうかは、継続力が重要なポイントになります。

何事もそうですが、成果を出せるまで継続できるかどうかが、成功の大きな条件の1つと言えるでしょう。

先ほども言いましたが、データ活用の成果が出てくるまでには、必ずラグがあります。

少なくとも、成果がでてくる時期まで継続しないと、そのデータ活用の良し悪しを判断することはできません。

そして、成果がでてくる時期まで継続したとしても、その良し悪しを判断するためのデータが蓄積する前に止めてしまったら、当然ながら良し悪しの判断を適切にすることもできません。

改善力

継続することが重要だと言っても、だらだら継続してもいけません。

改善しながら継続していくことが重要です。

例え、成果がでてくる時期の前であっても、これは不味いと思えば、改善したほうがいいでしょう。

ただ、改善と思って実施したことが改悪であった、ということもあります。

そうならないためには、即断即決ではなく、短時間であっても深い考察と言うか洞察が求められます。

車のギアで例えると、坂道を下るときハイギアで爆走するのではなく、ローギアでエンジンブレーキを掛けつつ下るという感覚です。

今回のまとめ

今回は、「データ活用の成果にはラグがある、と思ったほうがいいかもしれない」というお話しをしました。

最近データ活用をする企業や組織などが増えています。

DXだ! ビッグデータだ!! AIだ!!! ということで、増えています。

データ活用には、即効性があるものもあれば、そうでないものもあります。

即効性がありそうなデータ活用でも、しばらく様子を見たほうがいいものもあります

データ活用するときには、以下の2点の時間を明確にしておく必要があるでしょう。

  • 成果がでてくる時期
  • 成果のデータを蓄積する期間

少なくとも、「成果がでてくる時期」+「成果のデータを蓄積する期間」までは、継続したほうがいいでしょう。

しかし、だらだら継続するのではなく、改善しながら継続していくことが重要です。